世界一に選ばれたこともあるというHelsinki Central Library Oodi (ヘルシンキ中央図書館)。巨大な船のような設計は地元の建築事務所ALA Architectsが担当。ダイナミックな曲線を用いた外観はどこから見ても迫力満点で、この日は快晴の青空と木材の色が気持ちよく調和していた。この図書館はヘルシンキの独立100周年を記念して建てられたプロジェクトで市民の意見を多く取り入れた画期的な施設となっている。中ではカフェやイベントスペース、音楽スタジオやキッチンスタジオなどが設置され、単に図書館だけではない、誰もがいつでも利用できる総合的な文化施設として機能している。そこではミシンでハンドバッグを縫製している隣で3Dプリンターを使ってプロダクトのシミレーションをしているなど、市民の人々が思い思いに創作に励む画期にあふれていた。「本の天国」というコンセプトの図書フロアは天井が白く有機的な曲線で所々に自然光が差し込む穴が開いており、いつまでも過ごしていたいような気持ちの良い空間が広がっていた。