アムステルダムの地下鉄に乗ってみて、何とも言えない違和感を感じた。妙にすっきりしているなあと思っていたらその原因に気がついた。地下鉄のプラットフォーム、電車内を含めてほぼ広告がない。あるのは現代的な壁面アートと必要な情報のみ。列車内も極めてすっきりしており、中吊りはもちろん、目立つ広告は見当たらなかった。色使いもグレー系の無彩色をベースに掲示板や取っ手、ドアが開くランプのみに色を使って目立たせており、社内のアナウンスも「いちいちドアが開きます」など流れずに緑のランプが点滅するのみでとても静か。日常の生活から広告やわかりきった情報を排除することで、それらがいかにノイズで、無意識にストレスになっていることを気付かされる体験だった。